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【買い物メモ】大停電(ブラックアウト)を回避せよ!/夏目幸明

大停電を回避せよ!

夏目 幸明 / PHP研究所



 読了。

 マスコミを通じて報じられるのは電力業界の問題点や電力会社の広報担当による会見などに限られ、しかも取り上げられるのはごく一部。電力会社の最前線で働く『電力マン』は何を思い、何を考えて働いているのだろうか?という部分はあまり表に出て来ない。昨今の『何をしても叩かれる』風潮を鑑みれば、口をつぐまざるを得ないというのが現実であろう。そんな電力マン達が重い口を開いた姿を記したのが、この『大停電を回避せよ!』である。

 …タイトルの通り、大停電による損失について克明に書かれている。そして、発電量と電力使用率の『余裕』についても分かりやすく解説されている。ネタバレになってしまうが、10%前後の余裕なら「電力は余っているじゃないか」と思いがちだが、それでもなお余裕を持っておかねばならないという現実。それをまざまざと見せつけられた。それについては、是非とも本文をお読み頂きたい。

 もう一つ挙げるとすれば、原子力に限らず主要な発電方法のメリット・デメリットが最前線で働く電力マンの口を通して、時にはグラフなどを交えて平易に記されている。どのような発電方法であってもメリットやデメリットは必ずついて回る。たとえそれが再生可能エネルギーや自然エネルギーであったとしても、だ。不安な時こそ『デメリットのない夢の発電方法』があるのではないか…と思い、新しいエネルギーに目を奪われがちだが、そんな生易しいものは存在しない…デメリットは何にでもついて回るということ。当たり前のことではあるが、それを再認識させられた。

 また、この書では発電方法や電力業界の現状のみに限らず、電気料金値上げの『マジック』に関しても言及している。私自身、記されているような事情があると知った現在では、値上げに対して文句などを言うに言えない。現実は残酷である。呑むしか無いのだ。そして、電力マンの本音も残酷なまでに記されている。中には問題発言とも取れるものもある。個人的に理解は出来るが決して同意はしない。本人もそれを承知の上で発言したようだ。

 この本は、電力事業の仕組みや電力マンの本音が記されているだけのものではない。電力に関する基礎知識を得るための『入門書』としても適していると言えよう。「反原発」、「脱原発」、「原発推進」、「原発容認」など、各々思うところはあるだろうが、カテゴリーに関係なく出来るだけ多くの人に読んでもらいたい。

 騙されるな、惑わされるな。「正しく恐れよ」。

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